ちゃぶこが迷子になったのは自宅からおよそ8kmほど離れた、工場や倉庫が並ぶ寂しい東京湾の埋立地でした。
近隣住民の自作の箱罠に捕獲されて車で運ばれ棄てられました。
写真は埋立地の行き止まりの寂しい場所で、向こう側は東京湾です。
場所がわかったときにはすでに1週間経過していました。
辺りを探して呼んでみても、ちゃぶこがいそうな気配など全くありません。
周辺の企業や工場を訪ね、チラシを作って配り歩きました。
駅から離れていてお勤めの方の通勤手段は会社の送迎バスか車かバイクのため、通行人がほとんどいません。
それぞれの敷地は1辺が数百メートルもあるような、広くて立ち入れない場所がほとんどで途方に暮れていました。
探す範囲が広かったので、自分の力だけではとても行き届くはずもなく、ネットで主にTwitterを使って情報を拡散してみようと決めました。
一人でも多くの人の目に触れて目撃情報を集めるためです。
保護するためには、まず一体どこにいるのか?居場所を特定しなければなりません。
行方不明になった大体の経緯をブログとTwitterに掲載しました。
ネットに拡散したからと言って見つかるかどうかなんてわかりません。
経緯が経緯なだけにネットでの拡散には不安もありましたが、やれるだけの事はしないとと思いました。
その時は、こんなに長い間見つからないなんて思っていませんでしたが…。
ツイッターで拡散した方法については、こちらを合わせてご覧ください。
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ネットで迷い猫を探す① Twitterで拡散する方法
協力してくれる人が次々と現れました
いざTwitterで迷い猫を探し始めると、探している場所の地図もGoogleマップで掲載したので、直接現地に行ってちゃぶこを探してくださる方が次々と現れました。
リツイートなどで拡散に協力してくださるだけでなく、見ず知らずの猫のために、わざわざ現地まで足を運んでくださる方がこんなにもいらっしゃるのかと驚きました。
前もって私には何も言わずに捜索してくださった方がほとんどだったことは、本当にありがたかったです。
「今から行きます」「何時頃行きます」と聞いてしまうと、自分がいない時間を探してくださることに申し訳なく感じてしまいます。
駅から離れた場所で、しかも寒い季節でしたから、「電車で行きます」などと言われてしまうと更に申し訳なくて…。
そういった事も何もかも分かっていて、あえて黙って探しに行ってくださったのでしょうね。
後になって「昨日探してきました」というような報告をいただくこともありました。
「私たちが探している間くらいはゆっくり休んでください」と、暖かいお言葉までいただいて。
自分一人で24時間見張ることも不可能で、それでも当初は毎日現地に出向いてクタクタだったので、そのようなご配慮にも本当に頭が下がる思いです。
人が住んでおらず通行人自体ほとんどいないような場所でしたから、自分が行かれない時にこそ誰かが見に行ってくれることはとても心強く、ありがたくて涙が出ました。
人の目が多ければその分見つかる可能性が上がりますよね。
「ここに似た猫がいますよ」という、目撃情報が必要なのです。
現地での捜索をしていると、付近の企業の守衛さんから「いろんな人が猫探しに来てるね」と言われました。
何も告げずに探してくださった方もたくさんいらしたこと、直接お礼もできずじまいでしたが本当に感謝しています。
そして、動物の保護ボランティアをされている方からお申し出をいただき、捕獲器をお借りすることも出来ました。
ちゃぶこはその時どこにいたのか、遺棄現場では姿もなく見つかりませんでしたが、ネットの力は凄いなと思い知りました。
みなさま本当にありがとうございました。
このご恩を、他の迷子になっている猫ちゃんのために少しでも多くお返しできればと思っています。
画像付きで似た猫の情報が集まります
ツイッターなどのSNSを使うことの一番のメリットとして、離れた場所でも瞬時に、無料で情報を広める力があります。
Twitterでは【拡散希望】というツイートを見た多くの人々がリツイートしてくれます。
そのツイートを見た方々から、いろいろな情報をいただけます。
中でも特にありがたいのが、「似た猫がいます」という情報に写真を付けてもらえることです。
写真を見れば、自分の探している子かどうか大体判断できます。
「似た猫がいる」とお電話いただいて、現地に行ってみたら違う猫だったということは何度もありましたので、画像だけ見て明らかに違う猫だとわかれば見に行かずに次を探せるのでとても助かります。
1年半という長期間にわたって、毎日のようにずっとコツコツとリツイートし続けてくださる方もいました。
本当にありがたいことです。
励ましやアドバイスなど、たくさんの方からお声を掛けていただきました。
全てにお返事差し上げることが出来ず申し訳ありませんでした。
長い間気にかけてくださる方が大勢いたことは、とても心強かったです。
こういったたくさんの人々の善意に助けられて、ちゃぶこは発見され、帰ってきてくれました。
拡散を止める方法
Twitterで迷い猫を探している間は、拡散してもらう必要があります。
しかし無事に見つかるなどしてもう拡散する必要がなくなった場合には「探しています」の拡散元となっているツイートを削除しましょう。
放っておくと、自分ではわからないうちに延々とRTされ続けてしまいます。
元のツイートがなくなれば、拡散は止まります。
また、見つかったことがわかるツイートをトップに固定しておけば、お知らせとして役に立ちます。
ネットの弊害もあるが「いちいち気にしない」
ネット上でTwitterのようなSNSなどに公開すると、ほとんどが親切な方ばかりで、いろいろなアドバイスもいただき、とても助かりましたし励みにもなりました。
不特定多数に公開しているので、中には言っていることの意味がわからない人がいたり(それでも良かれと思って助言してくれているのはわかったりする)、何かの勧誘だったりする場合もありました。
いろんな人にいろんなことを言われました。
私の場合は、猫がいなくなった経緯が第三者の手によるものだという事情を公開したことで「被害者ヅラで責任逃れするな」「同情を買おうとして胸糞悪い」などの批判も受けました。
しかし、わざわざ赤の他人のために時間を割いて長文で批判下さった方には残念かもしれませんが、そういうのいちいち気にしませんでした。(こういう事を書くと、また頑張って罵ってくださるかもしれませんが。)
出入り自由に飼っていたという点で落ち度がありましたし、批判されるのはやむを得ないことです。
いろいろな意見は全て拝見し、そういった捉え方もあるのだと言う点ではたくさんの発見もあり参考にさせていただきました。
良く思わない人はというのは必ずいるもので、全ての人に理解されるなんてあり得ません。
所詮正体を明かすこともない、全ての事情をわかっているわけでもない、見ず知らずの人から言われたことにいちいち反応していたらキリがありません。
話半分で聞くくらいが丁度良いです。
意見の一つとして自分で考えてみて、必要と思ったなら対応すれば良いのではないでしょうか。
今回ツイッターやブログを使った目的はあくまでも「猫を見つけ出すこと」であって、誰かを攻撃するためのものでも、反省文を長々と綴るためのものでもありません。しかも限られた時間の中でやりくりしていました。
「少しでも早く猫を見つけてあげることが最優先」そこがブレないように、その点だけは気をつけていました。
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