ちゃぶろぐ

ちゃぶこが迷い猫になってから見つかるまでのこと

出入り自由で飼っていた我が家の猫「ちゃぶこ」(♀)は、2014/11/7(金)に行方不明になりました。

いつもは家の隣の空き地で草にじゃれたりした後すぐお腹を空かせて帰って来るのに、暗くなっても帰ってこない。
心配になって近所を呼びながら探しました。
その日の夜中、明け方と、時間を少しおいて探しても全く気配がありません。

普段あまり長時間外に出ないので、うっかり遠出して迷子になったものと思い、それから3日間近所を探し回りました。

ところが行方不明から4日後、実は近隣の住民が仕掛けた箱罠に捕まり、そのまま車に乗せられて約8km離れた場所に捨てられていたとわかりました。
※なぜ捕獲遺棄されたことが判明したか?についてはここでは省略させていただきます。

その人は、近所の猫を捕獲しては車で捨てに行く行為を繰り返してきたということを知りました。

とても驚き、怒りを覚えましたが、外に出して散歩させていた事が悪かったのです。
激しく後悔しました。

でもとにかく、ちゃぶこを見つけることが一番大事でした。

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8km離れた工場地帯に棄てられた猫

遺棄された場所は工場や倉庫ばかりで人の住まない埋立地でした。

人も歩いていないような場所で迷子になったちゃぶこは、当時まだ幼さの残る1歳半でした。
8kmも離れた所に箱罠に入れられたまま車で運ばれて放されたのでは、交通量の多い幹線道路を越えて自力で帰って来れるはずもありません。

遺棄現場を特定できたときにはすでに1週間が経過していました。

それから毎日毎日遺棄現場に探しに行きました。
探しても探しても見つかりませんでした。

初動が遅かったのですでに移動してしまったのか…誰かに保護されていればいいけれど…。
もっと早くわかっていればすぐに助けてあげられたかもしれないのに…!

その埋立地は一辺1kmくらいの四角い出島になっていて、一本道の両側には数百メートルに渡るような広い敷地の工場や倉庫が並んでいます。

突き当りは行き止まりで、海でした。
この一本道に住宅も商店も一軒もなく、人通りもほとんどない場所です。

初めて行ったときの暗い海の景色が今でも忘れられません。

立ち入れない場所が広すぎて、一本道だけを行ったり来たりして探していても埒が明きませんでした。

捜索しても見つからず…

ただ行って呼んでみても、猫が出てくる可能性は限りなく低いです。
知らない場所で怯えていたら、飼い主の声が聞こえていたとしても動けません。

迷い猫チラシを作って配ったり、猫探偵さんに捜索を依頼したり、捜索ポスターを通り沿いに貼ったり、ネットに情報を拡散したり、捕獲器をお借りして仕掛けたり、いろいろな事をしても成果は出ないまま月日が過ぎて行きます。

冬になってどんどん寒くなり、雨や雪の日にはもっといたたまれない気持ちになりました。
やがて夏になると暑い日にも、心配でたまりませんでした。

寒くて凍えていないか?どこかでご飯は食べられているだろうか?車に轢かれてしまったんじゃないか?海に落ちてしまったんじゃないか?と悪い事ばかり考えてしまいました。
毎日毎日思い出しては今頃どうしているのかと心が痛む日々でした。

どうか優しい人に巡り合って保護されていて欲しいと願い続けました。

約1年半後にTwitterで奇跡的に発見

ちゃぶこにはもう一生会えないのだろうかと思い始めた約1年半後、2016/03/18(金)にTwitterからの情報で奇跡的に見つかり、無事お家に帰って来ました。

見つかったのは遺棄現場から約3~4km離れた住宅街でした。

雨の日に家に入ってきてそのまま居着いたとのことで、行方不明になってから1ヶ月経過しないうちにそのご家庭に保護されていたそうです。

願った通りに辛い思いをせずに済んでいたなんて!
どうやってそこにたどり着いたのかはわかりませんが、優しいご家族に保護された事は本当にラッキーでした。

迷い猫探しを始めてから1年以上の間、たくさんの人たちに助けていただきました。

「Twitterで見た」というご縁だけで、見ず知らずの猫のために直接現地に探しに行ってくれた人が何人もいらしたことにも感謝の気持ちでいっぱいです。

ネットに拡散したことで、何度も似た猫の情報をいただきましたし、たくさんの人たちから励ましの言葉もいただきました。

また「猫を放し飼いにするのが悪い」「飼い主の落ち度で猫を酷い目に合わせたのに探し方が甘い」というお叱りの言葉もありました。
「駆除されて当然」「無責任で非常識」といったご意見があったことも事実です。

私に落ち度があることは承知の上で、それでもちゃぶこの命が助かってくれることを願っていました。

たくさんの人たちに助けていただいたこと、 応援して下さったみなさまに心から感謝しております。
本当にありがとうございました。

今回ちゃぶこが無事生還したことで、他の迷い猫を探す方々から「希望となりました」とのお言葉を多く頂きました。

猫ちゃんが迷子になって困っている人たちのお役に立てることが何かないかと思い、このサイトを作ることにしました。

今まで迷い猫を探してきた経験から得た情報を共有したら、ほんのちょっとだけでもみなさまへのご恩をお返し出来るのかもしれないと思い立ちました。

仕事の合間に少しずつなのでなかなか思うようには進められませんが、記録として残していきたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

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